毛艶が良くなったとか悪くなったとか、体重が増えたとか減ったとか、そういう飼い主さんの情報なくしては、期待するような効果が出ないんですね」アレルギーはどうだろう?「私自身は、アレルギーの加%ぐらいは化学物質のせいだと思います。
だって、たとえば杉花粉症というのは、杉がたくさんある山岳地帯の住人には起こらないんですよ。
あれは排気ガスとかと一緒に吸引してはじめて起きる。
それと同じで、牛肉を食べただけでアレルギーになんかなるはずがない。
それがペットフードの中で化学物質と混ざりあって有害なものになるんです。
お肉のアミノ酸というのは、動物の種類によって密集度に差はありますけど、タンパク質の質そのものはそんなに変わらないんですから」最近は、癒輔の子の相談が多いそうだ。
繍摘が起きたら、通常はフェノパールが使われる。
それは一種の睡眠薬で、身体を麻痔させて発作を起こさせないようにするのが目的だ。
Yではこれに通常よりもカルシウムとリンを多く入れ、カロリーを減らした食事で対処する。
もちろんクスリもそのまま使ってもらうが、量を減らしてもらう。
すると発作は2週間に一度になり、やがて月に一度にと収まっていくことが多いそうだ。
「カロリーを少なくしながらコレステロール値を落とす。
テンションが上がらないようカルシウムで抑えていくのと、血流をよくしてコレステロールを上げないという配合にします。
ワンちゃんは喜んで食べますよ。
おなかが空いたからというだけじゃなくて、健康になりたいという欲求から食べるんです」半永久的にフェノパールを使っていくのと、消化吸収ができて健康な体質を得ながら発作も収まっていくというのとでは、大きな違いがあるだろう。
発作のたびに対症療法を続けていたら、本来身体が持っている回復力がそぎ落とされてしまう。
本音を言えば、手作り食に勝るものはないと思うとYさんは言う。
ただ、当てずっぽうでつくるのではなく、栄養学を勉強しながらやることが必要だ。
するとやっていく中で必ずレベルが上がっていく。
それが上がったか上がっていないかは、犬や猫の身体が答えを出してくれる。
今日、やったことが間違ってたっていい。
飼い主がペットたちの出すシグナルを見て、ああこれが足らなかったな、じゃあ明日はそれを足してみようと考える。
そうすればいつかは、その子にしかない素晴らしい組立てができるはずだという。
本当ならそうした理想的な飼い方をしてみたいものだ。
しかしながら、最初に高い理想を掲げ過ぎると、挫折したときに立ち直るのが難しい。
いきおい、サプリメントを加えたりして何とかつじつまを合わせようとすることになる。
「足らないものをサプリメントで手軽に補おうという発想は、少し違います。
そうやっていると、何が足らなくて何が過剰だったのか整理がつかなくなってしまう。
それは他力本願で獣医さんを頼ることとあまり変わらない。
だからうちもサプリメントを出していますが、本当なら出したくないんです。
できるだけ毎日の食事の中で必要なものを摂取し、それで健康を維持していけるような設計をしていきたい。
ですが、なかには、ずっと既存の外国製ペットフードでやってきて身体のネジが狂ってしまった子、最初から遺伝性疾患を持っている子というのがいます。
なのでそうしたケースに備えて、補助的に使うサプリメントを出しているわけです。
うちのサプリメント類の価格を見て下さい。
アガリクスやプロポリスは高いですけど、他のはめちゃくちゃ安いはずですから。
だけどフードじたいに必要なものは組み入れてありますから、あまりおすすめしていません。
いくらいいものでも、過剰摂取すると危険な場合もあるし、消化吸収に負担になることもありますから。
本来、ケミカルか自然のものかという選択の中であえて自然派という難しい選択をしてやっているのに、過剰摂取したら意味がなくなってしまうでしょ?」やはり、1頭1頭への対応に勝るものはないということだろう。
飼い主に体重を測ってもらって、情報をよく聞いてからつくるのが一番だとYさんは言う。
アレルギーにしても原路結石にしても、113ヵ月で明らかな違いが出るそうだ。
見るからに楽になった、症状が軽くなった例は数えきれない。
正しいものを与えて免疫力をつけ、変化の報告を聞いて調整しつつやれば結果が出ないわけがない。
「昨日・今日・明日というセットで飼い主さんに提案していかないと」ユーザー1人から話を聞くのに1時間かけることもあるそうだ。
効率優先ではない家内制手工業のよさY油糧の工場を見せてもらった。
出っ張りのない大きな長方形の建屋の中は、入り口から奥へ、出荷スペース、出荷前の検品および相包作業場、加工機、食材保管所の順で配置がされている。
ガラスで仕切られた中央の検品を行なう場所以外は大きなひとつの空間だ。
混入物等を取り除く検品作業は2人がかりで行なわれ、小袋にフードを詰める梱包は数人のスタッフで確認しながら行なわれている。
「対応フード」であるから小袋はここがAのグループ、こちらがBグループと一山ごとに分けられ、間違いが起こらないよう梱包と同時に出荷スペースへと運び出される。
「大手のペットフード会社の人がうちの工場を見たら、みなさん腰を抜かされますよ。
こんなチンタラやってられないよと。
こんな小ロットではつくらないし、だいたいどこでも油は最後にスプレーでかけるんです。
で、パピーのものと成犬ではかける量を変えたりする。
その調整だけでつくってしまうわけです。
最近は、犬種別のフードも出てきましたが、じっさいそんな細かな対応をするのは大変なんですよ。
うちのような小ロット生産で手作業が入る余地があれば別ですが、大きなラインを抱えてやってるところでは生産効率的に無理。
だから最後に何かを加えてそれで対応していくわけです。
機械を1回動かせばmトンぐらい出てきちゃうんですよ。
販売量が印トンもあれば別ですが、売れなければたちまち在庫の山になってしまう」Yさんの話によれば、従来のペットフードの生産に使われるエクストルーダーを使うと、同じ配合のものの生産量は1回あたりが5トン叩トン単位。
これに対してY油糧の1回のオーダーはきわめて少ない。
これが「対応フード」の難しさだ。
だからここにあるのは、Yの完全なオリジナルの機械だそうだ。
エクストルーダーにくらべて何工程かを増やし試行錯誤を経て開発したものだという。
メーカーも1社ではなく、何社もの機械が組み合わされている。
「そうやって1回日キロからつくれるようにしたわけです。
だから本当の対応フードをつくるなら、こうした小ロットに対応できる機械の開発から入らなければなりません。
ゴマは粒の状態、オリーブ油は液体の状態で来ます。
ポテトも粉末です。
お肉はナマから粉末加工します。
それを機械に入れるときに、次はお肉が4割、その次は5割というふうに変えていく。
お肉の比率が変われば穀物類とかの配合も変わりますね。
そうやって叩キロずつのロットで生産するわけです。
日キロというのは生産効率の限界ですね。
印キロでも多過ぎるんですが、1人のお客さんがオーダーしてくださる量はせいぜいが4、5キロで、初キロなんていう人はまれ。
だから5キロのお客さんをm人集めてつくるしかない。
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